高齢の親の気持ちを大切にしながら、維持しやすい庭へリフォームする方法

query_builder 2026/07/01


実家の庭じまいとは?

〜高齢の親の負担を減らしつつ安心して暮らせる庭へ整える方法〜

「庭じまい」とは、庭をなくすことではなく、年齢を重ねても無理なく維持できる庭へ整えることを指します。

最近では、「実家の庭をどうしよう」「高齢の親の負担を減らしたい」と考える方から注目されています。

私はリフォームと終活・相続の相談に携わっていますが、庭の管理は住まいだけでなく、親の気持ちや家族関係、将来の相続にも関わる大切なテーマです。

今回は、庭じまいの意味と、後悔しない進め方についてお話しします。


なぜ今、「庭じまい」が必要なのか

若い頃は楽しみだった庭の手入れも、年齢を重ねると大きな負担になります。

  • 草取りで長時間しゃがむのがつらい
  • 脚立に上るのが危険
  • 重い植木鉢を運べない
  • 真夏の作業が命に関わるほど危険

このような理由から、少しずつ庭の管理が難しくなっていきます。

一方で、子ども世代も仕事や子育てに追われ、頻繁に実家へ通うことは簡単ではありません。

「時間ができたら手伝おう」

そう思っているうちに、庭は少しずつ荒れてしまいます。

そして、庭が荒れると、防犯や近隣トラブル、建物の劣化など、さまざまな問題へ発展する可能性があります。

だからこそ、これからの暮らしに合わせて「管理できる庭」へ整えることが大切なのです。


子どもの判断だけで庭を変える危険性

ここで一つ、ぜひ知っていただきたいことがあります。

それは、子どもの価値観だけで庭を整理しないことです。

子どもから見れば、

「もう誰も手入れできないんだから、全部切ってしまえばいい。」

そう思うかもしれません。

しかし、親にとって庭は単なる植物ではありません。

  • 結婚記念日に植えた木
  • 子どもの誕生を記念して植えた花
  • 亡くなったご主人が毎年手入れしていた松
  • 孫と一緒に育てた果樹

そんな人生の思い出が詰まっていることも少なくありません。

その思いを聞かずに庭を大きく変えてしまうと、

「もう自分は何もできないと思われている。」

「邪魔な存在になってしまった。」

そんな気持ちになってしまう方もいます。


庭仕事は生きがいになることもある

庭の手入れは、単なる作業ではありません。

  • 毎朝花を見る楽しみ
  • 季節の移り変わりを感じる時間
  • 軽い運動
  • ご近所との会話のきっかけ

高齢者にとっては、生活の一部になっていることがあります。

だからこそ、「もう危ないから全部やめよう」と急に取り上げてしまうと、外へ出る理由や楽しみまで失ってしまうことがあります。

高齢者支援の現場でも、「役割を失うこと」は心身の活力低下につながることがあると言われています。

庭じまいとは、庭をなくすことではありません。

負担は減らしながら、大切な楽しみは残していく。

その考え方がとても大切です。


庭じまいで大切な3つのポイント

① 親が毎日見ている景色はできるだけ残す

人は毎日見慣れた景色に安心感を覚えます。

特に高齢になると、大きな環境の変化はストレスになることがあります。

リビングから見えるお気に入りの木や、季節を感じられる花壇などは、できるだけ残すことをおすすめします。

景色が少し残るだけでも、「自分の家」という安心感は大きく変わります。


② 管理しやすい植物へ少しずつ変える

毎日の水やりや頻繁な剪定が必要な植物ばかりでは、どうしても管理が大変になります。

そこでおすすめなのが、

  • 手入れの少ない低木
  • 宿根草
  • 常緑樹
  • グランドカバー

など、比較的管理しやすい植物へ少しずつ切り替えることです。

また、植木鉢を減らすだけでも、水やりの負担は大きく軽減されます。

「好きな植物を全部なくす」のではなく、「管理できる量にする」という考え方が大切です。


③ 思い出を聞いてから残す木を決める

庭のリフォームを始める前に、ぜひ親御さんへ聞いてみてください。

「この木には何か思い出がある?」

「一番好きなのはどの花?」

「昔はどんな庭だったの?」

すると、思いがけない話を聞けることがあります。

その会話自体が、親子にとってかけがえのない時間になるでしょう。

そのうえで、本当に残したい木を一緒に決めていけば、後悔の少ない庭じまいにつながります。

【会話の具体例】
子:「最近、庭の手入れ大変じゃない?」
親:「ちょっと疲れることもあるね」
子:「無理しないでほしいなと思ってて。もしよかったら、一緒に少し楽になる方法考えない?」
親:「そうだね、少し減らしてもいいかも」
子:「この木は思い出ある?残したいものを一緒に決めよう」

このように、「否定せず・一緒に考える姿勢」で話すことが大切です。



実際によく行われる庭じまいのリフォーム

庭じまいといっても、工事内容はさまざまです。

例えば、

雑草対策

  • 防草シートを敷く
  • 砂利を敷く
  • 人工芝にする

植木の整理

  • 大きくなりすぎた木を伐採する
  • 剪定しやすい樹木へ植え替える
  • 不要な庭石を撤去する

安全対策

  • 手すりを設置する
  • 段差をなくす
  • 滑りにくい舗装にする

管理の負担軽減

  • 花壇を小さくする
  • 鉢植えを減らす
  • 自動散水設備を設置する

すべてを一度に行う必要はありません。

ご家族の状況やご予算に合わせて、少しずつ進めることも十分可能です。



【庭じまいを始める前のチェックリスト】

  • 親が大切にしている植物を把握しているか
  • 危険な場所(段差・脚立作業)がないか確認したか
  • 管理が負担になっている作業を聞いたか
  • 残したい景色や場所を共有できているか
  • 無理のない予算とスケジュールを考えているか

このチェックをしておくことで、スムーズに進めやすくなります。




庭じまいは住まいの終活でもある

終活というと、遺言書やエンディングノートを思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、私は「住まいを整えること」も終活の一つだと考えています。

管理できなくなった庭。

お手入れできない庭木。

危険な段差。

こうした問題を少しずつ解決していくことは、将来の家族への思いやりにもつながります。

「子どもに迷惑をかけたくない。」

そう考える親御さんは少なくありません。

庭じまいは、その思いを形にする方法の一つでもあります。



将来の相続にもつながる準備

少し現実的なお話になりますが、庭の管理は家の印象にも大きく影響します。

もちろん、庭だけで家の価値が決まるわけではありません。

しかし、きちんと管理された庭と、何年も放置された庭では、訪れた人が受ける印象は大きく異なります。

また、枝が外壁を傷つけたり、落ち葉で雨どいが詰まったりすると、建物そのものの劣化にもつながります。

つまり、庭を整えることは、家を守ることにもつながるのです。



まとめ

庭じまいとは、庭をなくすことではありません。

これから先も安心して暮らし続けられるように、無理なく管理できる庭へ整えることです。

そして何より大切なのは、「親の思い」を置き去りにしないことです。

「全部切ってしまおう。」

ではなく、

「これからも安心して暮らせる庭を一緒につくろう。」

そんな気持ちで話し合いを始めてみてください。

庭には、その家族だけの思い出があります。

だからこそ、思い出を残しながら、これからの暮らしに合った庭へ少しずつ変えていくことが、後悔しない庭じまいにつながります。



要点まとめ

  • 庭じまいは「庭をなくす」のではなく「管理できる庭に整える」こと
  • 高齢になると庭の手入れは大きな負担になる
  • 親の思い出や気持ちを尊重することが最も重要
  • 楽しみや役割を残しながら負担を減らすことがポイント
  • 小さな改善を積み重ねることで無理なく進められる


すぐに行動するための次のステップ

  1. 親に声をかける
     「最近、庭の手入れ大変じゃない?」とやさしく会話を始める
  2. 一緒に現状を確認する
     庭を見ながら「危ない場所」「大変な作業」を一緒にチェックする
  3. 小さな改善を1つ決める
     例:鉢植えを減らす、雑草対策をする、段差を直す
  4. 必要に応じて専門家に相談する
     無理せず、リフォームや庭のプロに意見を聞く



今日からできる具体的な一歩

「何から始めればいいかわからない」という方は、まずは次の3つを実践してみてください。

① 親への声かけをしてみる
「最近、庭の手入れ大変じゃない?」
「無理してないかちょっと気になってて」
「一緒に少し楽になる方法考えてみない?」
このように、心配している気持ちを伝えながら、否定せずに会話を始めることが第一歩です。

② チェックリストを一緒に確認する
この記事のチェックリストを印刷するかスマホで見ながら、親御さんと一緒に確認してみてください。
「これはどう思う?」と一つずつ聞いていくことで、自然に課題や希望が見えてきます。

③ 小さな改善を一つだけ決める
いきなり大きく変えようとせず、
「まずは鉢植えを3つ減らす」
「危ない段差だけ直す」
など、すぐできることを一つ決めて実行してみましょう。

小さな一歩でも、「できた」という実感が次の行動につながります。


もし、「実家の庭をどうしたらいいかわからない」「親にどう話を切り出せばいいか悩んでいる」という方は、お気軽にご相談ください。

リフォームと終活の両方の視点から、ご家族に合った方法を一緒に考えさせていただきます。


----------------------------------------------------------------------

Reホームライフ石原事務所×Re法務石原行政書士事務所

住所:埼玉県所沢市緑町2丁目

----------------------------------------------------------------------